水族館のポスターを作る — 「行ってみたい」と思わせる工夫
夏休みのおでかけの続きは、机の上で。題名、絵、短い言葉。「そして」「でも」「だから」を使いながら、7名で取り組んだ事後学習のレポートです。
「これを見た人が、行きたくなるようにしたいんだ」
画用紙の真ん中に、大きな魚。その上に、はみ出しそうなくらい大きな題名。水曜日の小学生の活動は、夏休みに出かけた水族館の事後学習でした。この日は7名が、色鉛筆とカラーペンを手にポスター作りに取り組みました。
「楽しかった」で終わらせない
narZEのおでかけは、行って帰ってきたら終わりではありません。
前日の事前学習で「一番見てみたい生き物」を自分で決めて出かけ、帰ってきたあとは、見てきたことを誰かに伝わる形にするところまでがワンセットです。この日のテーマは、「見た人が行ってみたいと思うポスター」。
作り始める前に、スタッフから伝えたのは三つだけでした。「大きな絵」「目立つ題名」「短く分かりやすい言葉」があると、相手の目にとまりやすい。 あとは、どの生き物を主役にするかも、海の色も、配置も、一人ひとりが自分で決めます。
「友だちと同じにならなくても大丈夫」。この一言があるだけで、画用紙に向かう手が動き出します。
「そして」「でも」「だから」のカード
ポスター作りは、絵の時間であると同時に、ことばの時間でもあります。
机の上には、5W1H(いつ・どこで・だれが・何を・なぜ・どのように)のカードと、接続語のカードが並びました。使うのは「そして」「でも」「だから」の三枚。
「わたしは水族館でイルカを見ました。そして、ジャンプがすごかったです」
短い文をつなげるだけで、ただの感想が、読み手に届く説明に変わります。この日は「言葉のリレー」にも挑戦しました。一人が短い文を書き、次の友だちが前の文を読んで、続きに合う文を考える。自分の言葉が誰かの言葉につながっていく感覚を、遊びのように味わえる時間です。
書くことが難しい子には、方法を選べるようにしています。写真の中から選ぶ、言葉カードを並べる、スタッフに話して書き取ってもらう。表現したい気持ちと、書く作業の得意・不得意は別のもの。 narZEでは、伝えたい中身にたどり着くための道を複数用意しています。
途中で、机に並べて見せ合う
活動の中盤、作りかけの作品を机に置いて、みんなで見て回る時間を取りました。
「題名が大きくて見やすいね」「この言葉を読んだら、見に行きたくなったよ」。評価ではなく、いいと思った所を具体的に伝える のがこの時間のルールです。他の子の工夫を見て、自分の作品に一つ足して戻ってくる子もいました。
完成後は、自分のポスターで一番見てほしい所を指さしながら、短く発表しました。話す言葉は一文でも構いません。指さして、そこを見てもらえたら、それはもう立派な発表です。
伝える相手がいると、工夫が生まれる
この日の振り返りで多かったのは、「題名を大きくした」「色を濃くした」という声でした。どれも、誰かに見てもらうことを前提にしたから出てきた工夫 です。
楽しかった思い出を、自分の中に留めるのではなく、伝わる形にして外に出す。その過程で、観察したこと、考えたこと、選んだ理由が、少しずつ言葉になっていきます。夏の水族館は、こうしてまだ続いています。
夏休みのおでかけ当日の様子は、川崎水族館へ、夏のおでかけでご紹介しています。
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