アグロラ祭 - 年中行事への取り組み
4月初旬に行ったアグロラ祭の準備から本番、振り返りまでの活動レポートです。人形劇、のぼり旗・看板制作、プログラミング部の展示などに取り組みました。
午前9時半、まだお客様が来ない教室で、誰かが「のぼり旗、もう一回貼り直す!」と叫びました。
アグロラ祭、当日の朝。準備していた小道具が一つ足りない、舞台の照明の角度が微妙、人形劇のセリフをもう一回さらいたい子もいる。完璧に揃わない準備の渦 ─ それが、年に一度のお祭りの空気感です。
数週間の準備が、本番の数時間にぎゅっと
アグロラ祭は、年間活動の集大成として行うイベントです。
4月初旬に向けて、数週間前から準備を始めます。「何をやるか」を本人たちで決めて、台本を書く、舞台美術を作る、配役を決める、リハーサルを重ねる。普段の活動の延長線上で、少しずつ形が見えてくる。
完成までの過程で、何度か「これ、本当に間に合うの?」とスタッフ側も心配になる瞬間があります。でも、当日朝のあのバタバタの中で、不思議とそれぞれが自分の役割を覚えていて、結局なんとかなるのです。「本番の魔力」とでも呼びたい現象が、毎年起きます。
人形劇 ─ 台本から本番まで
今年の目玉のひとつは、人形劇の創作・上演でした。
配役は、演者だけではありません。背景制作チーム、小道具・看板制作チーム、進行役、安全確認担当、記録担当。「舞台の上の役だけが役じゃない」というのが、私たちの考え方です。
裏方は、目立たないけれど、なくては劇が成り立たない。「私は背景の絵が得意」「私は台本の音読が得意」と、それぞれの強みを生かせる場所を一緒に見つけていきます。
リハーサルの段階では、進行役のスタッフを中心に「具体的に何を改善するか」をその場で伝えていきます。「もう少し声を前に飛ばして」「人形を持つ手の高さを揃えて」と、抽象的な指示ではなく 動作レベルの言葉 にする。これも、伝える側の言葉のトレーニングです。
のぼり旗・看板制作 ─ 「遠くから読める」を意識する
並行して、入口に置くのぼり旗や看板も、本人たちが制作しました。
「遠くからでも読める文字の大きさ・色のバランス」を意識する、というのが今年のテーマ。デザインの本を見たり、外で実際の看板を観察したりしながら、自分たちでルールを発見していきます。
苦手な工程 ─ たとえば真っ直ぐ線を引く作業 ─ は、「まず一緒に → 次は自分で」と段階的にサポートします。最初から完璧にできなくていい、何回か手伝ってもらってから自分でできるようになれば、それで十分。
プログラミング部の展示
技術好きのメンバーは、プログラミング部としてドローン制御と空間反射技術(Pepper’s Ghost)の展示を準備しました。
ゴールは、「プログラミングを知らない人でも関心が向けられるような物を作る」こと。コードを書ける人にとってかっこいい、ではなく、技術に縁のない人が「えっ、何これ?」と覗き込むものを作る。
このゴール設定が、技術系の活動を 独りよがり にしない一番の工夫だと思います。
当日の流れと、配慮していたこと
長丁場のイベントなので、本人たちが疲れすぎないように、いくつかの工夫をしました。
「今日は 完成させる時間 ではなく、お客様に届ける時間 です」と毎日の目的を切り替えて伝えること。15分前・5分前と区切って予告すること。役割を文字とイラストで掲示して、誰がどこにいるかを視覚化すること。
それでも当日は、必ず予想外のことが起きます。「予想外を一緒に切り抜ける」のが、毎年最大の学びになっている気がします。
終わったあとの「達成感」
夕方、お客様を見送ったあとの教室で、みんなで床に座って円になりました。
「今日、何が一番頑張った?」とスタッフが聞くと、ぽつぽつと出てくる感想。「セリフ、噛んだけど、なんとかなった」「お客さんが拍手してくれた」「自分の作った背景、ちゃんと立ってた」。
完成度の話ではなく、自分が今日やり遂げたこと を本人の言葉で口に出す時間。これが、来年も同じ祭りに向き合うエネルギーになります。